短頭犬種によく見られる「逆くしゃみ=発作性呼吸」に有効とされるツボをこの記事では紹介します。
逆くしゃみとは
小型犬、短頭犬種によく見られる症状です。
突然犬が目を剥き、ブーブーと音を立てながら反り返る姿勢で鼻から息を吸い込みます。
通常のくしゃみは、空気が鼻孔を通して急速に押し出される現象のことを言います。「逆くしゃみ」は鼻孔から空気を急激かつ連続的に吸い込む発作性の呼吸です。
別名、発作性呼吸と呼ばれます。
通常、数十秒ほどで治ります。初めてこの症状を見た飼い主さんは呼吸器の発作ではないかと大変心配になりますが、長くても1分ほどでおさまります。
特に予防法もなく、命に関わることはないため通常、病院で特別な処置は行われません。
応急処置的に推したいツボ「膈兪(かくゆ)」
しゃっくりなどの横隔膜痙攣に有効なツボとして有名なのが「膈兪(かくゆ)」です。
中国古典医学=中医学では、動物の身体を上焦・中焦・下焦の三つに分けています。
上焦:頸からみぞおちまで
中焦:みぞおちからヘソまで
下焦:ヘソからした~恥骨あたりまで
働きでみていくと以下の分類となります。
上焦:呼吸と循環をつかさどる
中焦:食べ物を消化吸収する
下焦:泌尿・排泄をつかさどる
これは、
上焦→肺や心臓などの呼吸器・循環器、
中焦→胃腸
下焦→腎臓などの泌尿器
というような、現代の解剖生理学とも一致しています。
今回ご紹介する「膈兪(かくゆ)」は上焦と中焦の境目にあります。
つまり上焦と中焦の両方のトラブル、呼吸・循環・消化・吸収といったトラブルに利用価値があるツボといえます。
中焦の症状である胃のもたれの他、ゲップが出る、お腹がはる。上焦の症状では咳が出て息苦しい、胸や腋が痛む、上半身がのぼせて気分が悪いなどといったときに使うと効き目のあるツボです。
呼吸器に関連したツボなので、「逆くしゃみ」といった呼吸器の症状にも有効とされているわけですね。
中医学では「膈兪(かくゆ)」への指圧を逆くしゃみの予防に用います。
膈兪(かくゆ)の探し方
膈兪(かくゆ)の場所の探し方、指圧の仕方を動画にまとめています。動画を参考に、実際にやってみてください。