日本ペットマッサージ協会認定ペットマッサージセラピストによる「老犬のためのツボマッサージ」。今回は「腎兪(じんゆ)」というツボをご紹介します。
「腎兪(じんゆ)」の「腎」とは
現代医学では「腎臓」を体の水分調節や血液濾過の臓器と捉えます。一方で、中国古典医学(=中医学)では、「腎」を成長や若々しさの維持も担う器官と捉えます。
そのため、中医学では老化を「腎」の衰えと考えます。
「腎」と老化の関係については、中国古典医学の食事療法「薬膳」についての記事も併せて参考にしてください。
老化の影響で衰えた「腎」を元気にし、若々しい体を保つために用いられるのが「腎兪(じんゆ)」というツボです。
腎兪(じんゆ)の効能と探し方
腎兪は成長・生殖・生命維持を司るエネルギーを生み出す「腎」に働きかけるツボです。体の不調時はもちろん、普段から健康維持のために指圧するのに向くツボです。
場所は、犬の背中、背骨の突起左右にあります。
腎兪の場所の確認:
犬の最後の肋骨(最も尻尾側)をたどって背骨と交差するポイントを探します。そのポイントにある背骨の突起を探します。その突起部分が「腎兪」です。
動画で探し方を解説しているので参考にしてください。優しくもみ込むように指圧するのがお勧めです。
こんな時におすすめ
- 老化によるだるさ
- 腰痛
- 消化不良
- 下痢
- むくみ
- 難聴
腎兪は温めても良い
腎兪に「棒温灸」で優しくお灸をするのもおすすめです。「カイロ」で温めるのも良いでしょう。
棒温灸について
棒状になったもぐさに点火し、体から離して「炙る」ように使用するのが「棒温灸」です。
犬の体に直接火が触れないので安全です。また、体と距離を離すことで温度調整可能。熱くありません。
人用に販売されている「棒温灸」がおすすめです。安全器具装置がついているものを購入するようにしましょう。
犬へのお灸の仕方を動画で紹介します
腎兪へのお灸の仕方はこちらの動画を参考にしてください。