乾燥肌に悩む犬は多くいますが、そんな時に最適な「ツボ」をご存知でしょうか?
今回は犬のツボマッサージで「血行促進」「乾燥肌のトラブル」に使われる「血海(けっかい)」をご紹介します。
「血海」は文字通り、血が大海の如く溢れる様を指します。血行を改善し、犬の場合は皮膚の乾燥による痒み、湿疹、炎症の改善目的で用いられます。
「血海」 | そもそも「血」とは何か?
中医学での「血」はいわゆる「血液」のこと。「血」は全身をめぐり体の隅々を潤し、栄養を与えます。
中医学では「血」は精神にも影響を与えると考えます。中医学によると「血」が十分な量、体を回り栄養を運ぶことで精神が充実し、意識がはっきりします。
「血」が不足するとどうなる?
「血」の不足は「血虚(けっきょ)」血液の不足=貧血と捉えられがちですが、それ以外にも影響を与えます。
「血」の量の不足の他に、血液に含まれる栄養の量が減るなど質の低下が起こると、皮膚に十分な水分と栄養が供給されません。
その結果、皮膚のトラブルが現れると中医学では考えます。
血海は「血」「肝」に影響する
中医学でいうところの「肝」は臓器そのものよりも、もう少し広い範囲で捉えられます。肝機能、造血作用、精神の安定など「肝」が担う役割は広域です。「血」との関わりもとても深い臓器です。
そして「血海」を指圧やお灸で刺激することは、血行を良くするだけでなく、肝臓にも影響を与え増血を促す、と考えられています。
まずは動物病院で診断を。ツボマッサージは治療と並行で
乾燥肌には感染症、アレルギーなど様々な原因が考えられます。まず動物病院で適切な診断と治療を受けましょう。その上でツボマッサージを、補助として活用しましょう。
「血海」の探し方
犬の後肢、膝にあるツボです。
脚の膝のお皿の上縁内側の、上へ指3本分の位置にあります。指3本分は犬の指3本分と考えてください。
この「ツボ」を手で掴むよう優しくにマッサージします。小型犬の場合は綿棒を使って刺激するのがおすすめです。